江戸時代に西洋や中国に開かれた唯一の国際貿易港として栄え、諸外国との交流から育まれた歴史や文化が伝わる長崎市。
異国情緒豊かな長崎ならではの“歴史”と“文化”のストーリーとともに、銘品土産の数々をお楽しみください。
【⻑崎銘品 お⼟産ガイド】工芸品・日用品
江⼾時代、国際貿易都市 ⻑崎には、べっ甲などの工芸品とともに、異国由来の技術も伝来しました。⻑崎のロマン溢れる伝統⼯芸品やオススメのお⼟産情報、職人の技術が詰まった⻑崎べっ甲のストーリーをご紹介します。
PICK UP|商品一覧
⻑崎銘品|工芸品・日用品
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【ビードロ】
⻑崎ならではのガラス製品の呼称「ビードロ」。その由来はポルトガル語でガラスを意味する「vidro(ヴィドロ)」。多くのガラス製品やその技術が伝来した⻑崎は、⽇本のガラス製造発祥地といわれています。ステンドグラスや⻑崎ポッペンなど、美しいガラス細⼯をお⼟産にいかがでしょうか。
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【ハタ】
⻑崎の春の⾵物詩「ハタ揚げ」。ルーツはインドや東南アジアのケンカ凧で、江⼾時代、貿易船を通して出島に伝わりました。⾚・⻘・⽩の明瞭なカラーリング、200種類ほどの多様な図柄があるデザイン性の⾼い凧で、お⼟産にはもちろん、職⼈監修のハタつくり・ハタ揚げ体験もオススメです。
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【古賀人形】
古賀⼈形は、京都の伏⾒⼈形、仙台の堤⼈形と並ぶ⽇本三⼤⼟⼈形の⼀つ。国際⾊豊かな⻑崎の歴史⽂化を反映して、中国⼈や⻄洋⼈などをテーマに、素朴で温かみのある姿に原⾊で⼤胆にカラーリングされたどこか懐かしい⼈形は、⻑崎の伝統的⼯芸品として古くから親しまれています。
※キャッチコピー・販売会社の名称・各社オススメ商品の写真、名称、規格、販売価格等(税込表示・販売価格の基準は、令和8年2月時点)
歴史と文化のストーリー|超絶技巧の造形アート べっ甲
【飴⾊の海の宝⽯ べっ甲】
べっ甲は、玳瑁 (タイマイ) というウミガメの甲羅を使って作られたもの。その透明感のある美しい飴⾊模様から“海の宝⽯”とも呼ばれています。その歴史は古く、奈良時代、遣隋使 ⼩野妹⼦が持ち帰ったものが⽇本最古のべっ甲とされ、現在も奈良の東⼤寺正倉院に保管されています。江⼾時代、べっ甲の原料が⽇本に輸⼊されるようになったことで、⻑崎べっ甲の⽂化は花を咲かせました。当時、貿易都市として外国船の出⼊りが多かった⻑崎では、外国⼈船⻑から帆船模型の注⽂が続いたことで、アクセサリーに限らない、⿓や鯉などの精巧な美術品をつくる⼯芸技術が研鑽されたと⾔われています。
【⽔と熱の芸術 べっ甲細⼯】
べっ甲細⼯は、“⽔と熱の芸術”という呼び名のとおり、接着剤を⼀切使わずに、⽔と熱と圧縮によって甲羅を接着し、造形していきます。まずは図案を元に、製品に合う⾊や模様の甲羅を選び取り、型を当てて切り出していきます。数枚重ねて厚みを出すときは、表⾯をなめらかにして重ね合わせ、板状のものは万⼒で、⽴体的で曲線のあるものは押しごてで熱を加えて接着、かんざしなどの反っている製品は、熱湯で煮て柔らかくしてから⽊型でプレスするなど、製品に合った道具を使って、精密な熱加減で加⼯します。おおまかな形が整ったあとは、⼿作業のレリーフ彫刻、サンドペーパーや布製摩擦機バフで丁寧に磨き上げることで、美しい装飾とツヤのべっ甲細⼯が完成します。
【美しくあるために そう呼ばれた「べっ甲」】
江⼾時代の⻑崎・花街丸⼭が描かれた⽊版画では、べっ甲細⼯の装飾品で豪華に着飾った遊⼥を⾒ることがしばしばあります。実は、べっ甲細⼯の正式名称は、「玳瑁(タイマイ)細⼯」。本来、べっ甲とはスッポンや泥⻲のことを指します。江⼾時代、贅沢を禁じる奢侈禁⽌令(しゃしきんしれい)が発されたとき、贅沢品である玳瑁製の⾼価な櫛やかんざしを守るために、価値の低いべっ甲製と⾔い逃れたことで、「べっ甲」の呼び名が⼀般的になったと⾔われています。べっ甲とは、役⼈の⽬をかいくぐってまで、おしゃれに着飾りたいという⼈々の知恵によって⽣み出された⾔葉なのです。