毎日食べたい、ちゃんぽんの名店“5選”-1

毎日食べたい、ちゃんぽんの名店“5選”
長崎ちゃんぽん部にリッスン!


我が家の味も好きだけど、お店で食べるカレーも大好き。長崎市民にとってこんな感覚で暮らしのそばに寄り添うソウルフードといえば「ちゃんぽん」を置いてほかになし。つくる人や店によって材料や手順に違いはあれど、どのスーパーにも麺やスープなどの具材が並んでいるほど、ちゃんぽんは日常の一コマに欠かせません。今や全国に愛される存在になりましたが、その誕生秘話やルーツを知ると、現地(長崎)で食べ歩きせずにはいられないはず。旅の前に、長崎ちゃんぽんの深く、広い世界の入り口を知ることができる冊子「長崎ちゃんぽんぼん」をご一読の上、ぜひ飛び込んでみてください。長崎ちゃんぽんは、ハマると深い“沼グルメ”です。今回は、冊子制作に携わった“長崎ちゃんぽん部”の面々に聞いた、路面電車に乗って観光名所も巡りながら立ち寄りやすい5店舗をピックアップ!

濃厚なのにやわらかな口あたり
豚コツ多めの“コク旨スープ”


長崎駅前電停から崇福寺行きの路面電車に乗り、大波止電停で下車。歩いて数分の場所にあるのが〈江戸びし〉。すぐ近くに観光名所〈出島〉があります。ここのちゃんぽんは、豚コツの割合が多い濃厚さが際立つスープですが、意外にもスッとした口あたりで、食べ応えと食べやすさがいい塩梅の一品。店主いわく、「豚コツの臭みが苦手な先代が部位にこだわって完成させた」とのこと。長崎県内だけ製造を許され、県内でも希少な唐灰汁(とうあく)入り麺を味わえるところもおすすめです。

補足メモ:皿うどん、長崎特製ちゃんぽん、ナシゴレンが人気


ちゃんぽん・皿うどん 江戸びし
長崎市江戸町1-6
095-826-2903
11:00〜LO13:30/17:30〜LO20:30
不定休 

 

魚介の旨みが沁み渡る
少し甘めでクセのない美味しさ


長崎駅前電停から崇福寺行きに乗り、新地中華街電停で下車すると、シンボルの中華街北門が見えてきます。この北門の目の前にあり、中華料理店や土産店が立ち並ぶ通りにあってひと際、異国情緒を感じさせる店といえば〈京華園〉。団体客に嬉しい大型店です。こちらのちゃんぽんは、器にどっさり盛られたはんぺんやもやしなどの具材と、少し透き通ったスープが特徴。鶏ガラと豚コツが同じ位の割合でとてもあっさりとしていますが、スープを口に運ぶと魚介の旨みが口中に広がっていきます。少し甘めなのも特徴。ツルッとコシのある麺との相性も抜群です。メニューがたくさんあるので、本場の中華をいろいろ味わうのもアリです。

補足メモ:韮菜拌麺(ニラパンメン)、東坡扣肉豚角煮まんじゅう、皿うどん(太麺・細麺)が人気


中国名菜 京華園
長崎市新地町9-7
095-821-1507
11:30
LO14:50/17:00LO19:30
不定休


 

風味づけの背脂が決め手
とろり、濃厚スープ


同じく長崎新地中華街にあり、〈台湾料理 老李/ラオリー〉の総本店として知られるこちら。店前の通りをしばらく歩くと、湊公園やオランダ坂へ辿り着きます。台湾の食文化と長崎素材にこだわった「水餃子」が有名ですが、独自路線のちゃんぽんを味わうなら同店がオススメ。半日以上かけて煮込むスープのベースは、鶏ガラ100%。とろりとした濃厚な味わいと強い旨みが特徴で、最後の風味づけとして豚の背脂を使用しているところが最大のポイントです。麺は、つるつる・もちもちでのびにくい「長崎ちゃん麦」を使用。生からすみをのせた「極上ちゃんぽん」は長崎ならではを体感できる一品です。


補足メモ:元祖 長崎台湾内汁水餃、麻婆豆腐火鍋、元祖 生からすみちゃんぽんが人気

台湾料理 老李 長崎中華街 総本店
長崎市新地町12-7-2F
095-820-3717
11:30
LO14:30/17:00LO21:30
無休

 

長崎市民も御用達
愛され店のまた食べたくなる一杯


長崎駅前電停から蛍茶屋行きに乗り、市役所電停で下車。中島川沿いに少し歩くと、誰もが足を止め撮影に赴く、現存最古のアーチ型石橋の一つ「眼鏡橋」があります。その橋のたもと近くにある〈共楽園〉の主なメニューは、ちゃんぽんと皿うどん。平日でもお昼時には行列ができる人気店です。3〜4時間しか煮込まない、鶏ガラ100%のスープで最初はあっさりとした味わいが口の中に広がり、食べ進めるほどに野菜や豚肉などたっぷりの具材の旨み・甘みが押し寄せてくる、没入系ちゃんぽんです。満足度の高いまた食べたくなる一杯に長崎市民も多く通っています。

補足メモ:皿うどん(細めん)、そぼろ皿うどん、焼きめし(スープ付)が人気


ちゃんぽん・皿うどん 共楽園
長崎市古川町5-4
095-822-8257
11:00
LO14:30/17:00LO19:30
火曜休

 

これを食べずに帰れない
発祥店で味わうザ・長崎ちゃんぽん


長崎駅前電停から崇福寺行きに乗り、新地中華街電停で石橋行きに乗り換え。大浦天主堂電停で下車し、グラバー園や大浦天主堂といった名所や史跡が密集する南山手エリアに大トリ〈四海樓〉があります。ちゃんぽんは、中国福建省出身の初代・陳平順(ちんへいじゅん)さんが考案し、「たくさんの人に食べてもらいたい」という想いが強く商標登録をしなかったことで、全国に広まった大衆麺料理。聖地として多くの人々に愛され続けている長崎を代表する老舗です。鶏ガラスープにほんの少し豚コツをブレンドし、奥行きのあるあっさりとした味わいに仕上げるのが四海樓流。高温の中華鍋で一気に炒めた具材にスープを注ぎ入れ、すかさず唐灰汁入り麺を投入。一緒に炊き込むことで、一体感が生まれているそう。長崎に来たならば、このちゃんぽんを食せず帰るわけにはいきません。

補足メモ:皿うどん(太麺)、東坡扣肉(角煮饅頭2個)、糖醋排骨(酢豚)が人気


中華料理 四海樓
長崎市松が枝町4-5
095-822-1296

11:30~15:00(最終入店時間14:30)/17:00~20:00(最終入店時間19:30)

 

長崎ちゃんぽんのふしぎを体験しませんか?

長崎ちゃんぽんの広く、奥深い世界に魅了された「長崎ちゃんぽん部」が自らの足で食べ歩き、取材を行った「長崎ちゃんぽんぼんVOL.1」を公開してます!

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Play nagasaki「長崎ちゃんぽんぼん」VOL.1」

長崎市民のとっておきVOICE
市民の声に耳を傾けてみたら、知らない長崎がこんなにあった。今年、あなたの知らない長崎へ行こう。

坂井恵子

坂井恵子

長崎ちゃんぽんを食べ続けてもう20年以上。ガイドブックで毎年のように取材したり、ちゃんぽんの本も出版したりしていたら、いつの間にか県内外の方々から「どこのちゃんぽんがおすすめね?」と、よく尋ねられるようになりました。そこで私流の返答として「濃い味とあっさり味、どちらが好みですか?」をお聞きしてからお店を紹介するようにしています。ほとんどの店が鳥ガラと豚骨のブレンドですが、その割合やスープの炊き出し方で味わいがまったく違います。もっと言えば、スープが一番整う時間帯なんてのもあります。また厨房で鍋を振る時の火の強さや、具材を炒めてスープと麺を一緒に炊き込む手際の良さなど、“この職人だから、この味が生まれるんだ!”と感動したこともありました。
長崎市中心部には有名なちゃんぽん店がひしめいていますが、町ごとに存在する地域のちゃんぽん店もあります。時間があれば郊外まで足を延ばして食べ歩いてみてください。きっと、ちゃんぽんの奥深さが分かってくると思います。自分好みの味が分かり、おすすめしたい店を挙げられるようになったら、もうあなたは立派な「長崎ちゃんぽん部」の一員です。
 

坂井恵子
編集事務所スタジオライズ代表/ちゃんぽん大好き編集者/長崎ちゃんぽん部

坂井桂馬

坂井桂馬

「長崎と言えば?」の1位か2位を独占する「長崎ちゃんぽん」。良くも悪くも「長崎=ちゃんぽん」のイメージが付いて回りますよね。でも、「長崎ちゃんぽんと言えば?」と問われると、皆さまの頭の中には、真っ先に黄色の看板が目印の某大手チェーン店が思い浮かぶのではないでしょうか?もちろんそれもいいのですが、わざわざ長崎に来て、某大手チェーンでちゃんぽんを食べる旅なんて、もったいないなぁと。せっかく、わざわざ長崎に来てもらうなら「長崎ちゃんぽん」の奥深さを体感してもらいたい!と思い、赤い表紙が目印の「長崎ちゃんぽんぼん」を発刊しました。それでわかったことは、長崎ちゃんぽんと言えど侮るなかれと。この続きは、長崎ちゃんぽんぼん片手に、現地で!その際は「#長崎ちゃんぽん部」で、皆さまが見た長崎ちゃんぽんの世界をシェアしてくださいね!(食べ過ぎには要注意!)

坂井桂馬
DMO NAGASAKI/パブリックリレーター・ビジネスプロデューサー/長崎ちゃんぽん部長

松平香

松平香

麺といえばラーメン党だった私。他県から長崎市に移り住んで町中華で外食をする機会が増えるにつれ、自然と選択肢にちゃんぽんが仲間入り。さらに数年経つと、いろんな店のあの味この味がわかるようになり、「長崎ちゃんぽんぼん」制作時に歴史やストーリーなどの知識を入れたことでぐんと世界が広がり、ウンチクを家族に披露するまでになりました!! 個人的には、甘めで、濃いめ、麺はもちもちタイプのちゃんぽんが好きです。
 
松平香
ながさきプレス営業企画部ディレクター/長崎ちゃんぽん部

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