
#004 ながさきと出島 丸山遊女
長崎市|地域文化発信事業 「ミュージカル『出島から地球を見た男』 〜阿蘭陀通詞 志筑忠雄伝〜」(演劇)は、江戸時代の出島を舞台としたミュージカルです。本ページでは、演劇内でも取り上げられる、出島から西洋文化を広めた丸山遊女にフォーカスした歴史文化ストーリーをご紹介します。
【文化祭2025|イベント情報】ミュージカル「出島から地球を見た男」~阿蘭陀通詞 志筑忠雄伝~
事業名:長崎市|地域文化発信事業 「ミュージカル『出島から地球を見た男』 〜阿蘭陀通詞 志筑忠雄伝〜」(演劇)
会場:ベネックス長崎ブリックホール
開催日:11月15日(土)~16日(日)
概要:江戸時代の長崎が生んだ偉人で蘭学者「志筑忠雄」の活躍と、出島に唯一出入りが許された女性である丸山遊女達が広めた西洋文化が、いかに現代日本に影響を与えているかを描きだすミュージカルです。
国際⽂化サロン 出島
【日本と西洋を結ぶ唯一の国際交流拠点】
出島は1636年、来日したポルトガル人を収容するために築造された人工島。ポルトガル人の来航禁止により一時無人となった出島でしたが、島原・天草一揆の際、オランダが幕府に加勢し、1641年、出島オランダ商館が誕生します。それから約200年間、出島は日本と西洋を結ぶ唯一の国際交流拠点として貿易を中心に、異国の文化や最新鋭の学術などの知識もさかんに行き交いました。
【丸山遊女】
鎖国の政策下では、出島は女性の出入りが禁止されていましたが、例外的に花街丸⼭の遊⼥の出⼊りだけは許可されていました。出島⼊りする“阿蘭陀⾏き”は、1645 年頃から始まったとされています。出島の様⼦をうつした絵画にも描かれているように、芸事を⾝につけた遊⼥たちは⻄洋⼈と時を過ごすことで、⽇本⽂化を⻄洋に紹介し、また、西洋文化に触れる機会も多かったと考えられます。遊⼥は⺟国を離れて暮らす⻄洋⼈にとって⼤きな⼼の⽀えとなり、シーボルトとお滝さんをはじめとした出島の恋物語も数多く⽣まれることとなります。
【最高級のプレゼント 砂糖】
江戸時代、長崎貿易の中でも代表的な輸入品だった砂糖。長崎では、オランダ人や唐人が砂糖(貰い砂糖)をプレゼントしていたほどで市中に様々な形で砂糖が出回っていた長崎では、砂糖をたくさん使うことは最上級のおもてなしと考えられて、料理からお菓子まであまーく仕上げる独特な食文化が育まれました。