原水爆禁止2023年世界大会


原水爆禁止長崎県協議会
事務局長 佐藤 澄人 氏


【開催期間】2023年8月7日~2023年8月8日
【会場】長崎市民会館他10会場
【参加者数】2,167名


佐藤澄人 氏

佐藤澄人 氏

原水爆禁止2023年世界大会にオンラインを含め延べ9,900人が参加

アメリカの現場投下から78年目の夏、世界大会は8月の4日から8日まで広島と長崎で開催されました。テーマは「被爆者とともに核兵器のない平和で公正な世界を~人類と地球の未来のために~」です。日本の原水爆禁止運動は、1954年3月1日のアメリカによる太平洋ビキニ環礁での水爆実験「ブラボー」が出発点です。広島に落とした原爆の1000倍の威力を持つ水爆の実験による「死の灰」は、マーシャル諸島や周辺で操業していた日本などのマグロ漁船に降り注ぎました。焼津港を母港とする第五福竜丸をはじめ実験での被害が広く知られると、全国で抗議の運動が起こり、中でも自発的に沸き起った署名運動は大きく広がり、署名運動の全国協議会へと発展し、「原水爆禁止世界大会」開催へとなったのです。それから毎年開催されて今日につながっており、国民の広く共同した原水爆禁止運動は「核兵器禁止禁止条約」実現の大きな貢献となっています。
今年の世界大会長崎は台風6号の影響で、9日の長崎デー集会は8日に前倒しして開催を余儀なくされるという想定外のことが起きましたが、海外や全国から4年ぶりの対面での集まった世界大会は次世代の若い人の参加が多く、核兵器のない未来を展望する大きな盛り上がりを作りました。
ロシアのウクライナ侵略と核兵器使用の威嚇、それらを口実にしたアメリカを中心としたNATOの核態勢の強化、G7広島サミット出された「核抑止力」論を正当化する広島ビジョンにみられる新たな「核使用」の危機の下で開催された世界大会、カナダ在住の被爆者サーロー節子さん、広島長崎の被爆者、韓国人の被爆者、アメリカ水爆実験の被害者マーシャル諸島の被爆者などが大きな怒りをこめて「核抑止力」論を批判しました。
大会には世界の反核平和運動の代表とともに、国連の中満泉事務次長、昨年の禁止条約第1回締約国会議議長国のオーストリア、今年11月からの第2回締約国会議議長国のメキシコ、非同盟運動のマレーシアから政府代表が参加しました。
世界大会は核兵器禁止条約を力に前進する世界の大きな流れを示すと同時、世論と運動を被爆者ともに大きく前進させ、国内の世論調査でも7割が「核兵器禁止条約」に参加すべきという国民の声に応えて、「核兵器禁止条約」に参加し核兵器廃絶へ先頭に立つ被爆国日本政府を求めていくことを決意しました。

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