旧グラバー住宅

スコットランド出身の商人トーマス・ブレーク・グラバーは、小菅修船場や高島炭坑の建設、事業化に協力し、後に三菱の経営にもアドバイスを与え、石炭・造船など、当時の日本の主要産業の近代化に貢献した。1863年に建設された旧グラバー住宅は、国内に現存する最古の木造洋風建築で、居住やビジネスの拠点としてだけでなく、文化交流の場として活動拠点となった。棟梁は大浦天主堂などを請け負った天草出身の小山秀之進(後に秀)と思われる。対岸に三菱重工業(株)長崎造船所を眺望できる高台に位置している。

■アクセス
路面電車:長崎駅前電停乗車、大浦天主堂下電停下車、徒歩約8分。
長崎バス:長崎駅前東口バス停乗車、[田上・大平橋行]大浦天主堂下バス停下車、徒歩約8分
■住所:長崎県長崎市南山手町8-1
■TEL:095-822-8223(グラバー園)
1854年、日米和親条約が締結されて長い鎖国が終わり、1859年、長崎・横浜・函館の3港は世界に門を開きました。同時に長崎の大浦では、外国人居留地の造成が開始されましたが、諸外国起業家たちは完成前から周辺に住居を構え貿易を営み始めます。
これら貿易商人の一人がスコットランド出身のトーマス・ブレーク・グラバーです。グラバーは、当初居住地を転々と変えましたが、居留地造成が完了した後、南山手3番地の風光明媚で広大な敷地に木造洋風住宅を建てました。後にここを住まいの拠点とし、増築や模様替えがなされて明治の中頃には概ね現在の姿となりました。大浦天主堂等の建設を請け負った天草の小山秀之進(後に秀)が建設に携わったと言われます。
旧グラバー住宅は、1863年の建設であることが確認されており、日本に現存する最古の木造洋風住宅です。建物は、コロニアル様式と日本の伝統的な建築技術の融合を示しています。半円形を描く寄棟式の屋根や、広いベランダ、石畳に並ぶ円柱間のアーチ型欄間などの特徴が見られ、日本瓦や土壁など日本の建築技術が用いられています。現在、主屋・付属屋が国の重要文化財に指定されています。