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もっと詳しく知ろう! 日本二十六聖人記念館
ステンドグラスにはキリスト教の歴史を象徴する花
建築家・今井兼次氏の設計によって建てられた記念館。
今井氏の考えは建築をもって殉教者の心を現すことだったという。
2階、聖遺骨が納められた『栄光の間』はまさに殉教者の美徳を称えるもの。
その入口にある2つのステンドグラスには、二十六聖人が昇天した時期、
ほころびはじめていたという梅の花、
そして、長崎の教会に咲く(特に五島、平戸)赤い椿の花が散らばった様子を
殉教者の血、足跡にイメージした椿が描かれている。
長崎のキリスト教の歴史を象徴する2つの花をあしらった
美しくも儚く輝くステンドグラスに注目してみよう。

椿をモチーフにしたステンドグラス 梅の花をモチーフにしたステンドグラス
十字架が象られた神聖な空間
建築家の今井氏の“建築をもって殉教者の心を表すこと”という考えが、
館内の細部にまでこだわりを見せている。
『栄光の間』天井には十字架が象られているが、
ほかに館内の天井も蛍光灯が十字になっているのだ。
細かなところにまで配慮しているからこそ、
記念館には神聖な空気が漂っているのだ。

館内を建築的に観るのもおもしろい
館内の貴重なキリシタン遺物もチェック!
丸い椅子に足を組んで座り、頬に手を当ててもの思う姿の半伽思惟像。
穏やかな表情には心癒される。
座高14cmのこの小さな像は、昭和55年、代々イエズスを象徴するものとして
守り伝えられてきたとして隠れキリシタンの家から寄贈されたものだ。
朝鮮半島の半跏思惟像と推測されていて、その伝来過程や、マリア観音同様に
キリシタンを守り保つための象徴だったという点で海外との関係、キリシタンの歴史など、
長崎の特色ある歴史を一身に受けた遺品といえる。

県指定有形文化財:銅造弥勒菩薩半跏思惟像(どうづくりみろくぼさつはんかしいぞう)
豊富な蔵書を誇るキリシタン文庫
館内には展示資料と同時にキリシタン研究のための和洋書合わせて
3000冊もの専門図書がある。閲覧するには事前の予約が必要だが、
館長が居合わせたときには、当日でも閲覧可能なので、申し出てみよう。

豊富なキリシタン文庫