大浦天主堂創建から約1ヶ月後の3月17日に、、表面は仏教徒を装いながら内にはキリストへの厚い信仰をもって約250年という長い期間潜伏していた浦上の信徒達がやって来ました。
そして聖堂内で祈るプチジャン神父に近づき、
「ワタシノムネ、アナタトオナジ」と囁いた後、
「サンタ・マリアの御像はどこ?」と尋ねました。
プチジャン神父は大喜びで彼らをマリア像の前へ導いたのだといいます。
世界宗教史上、類まれなこの出来事を見守ったこの御像は以来『信徒発見のマリア像』と呼ばれるようになり、今も向かって右側の脇祭壇に飾られています。
また、入口中央に置かれているマリア像は、日本に数多くの信徒達がいたというビッグニュースが全世界に伝えられた後、フランスからその記念に贈られてきたものです。
どちらのマリア像も、長く厳しかった長崎のキリスト教の歴史と、人々の厚い信仰心によって受け継がれてきた素晴らしさを今に伝えるものなのです。