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見どころポイント 寺院内にちりばめられた縁起物

建物の配置、意匠などなど、どれをとっても意味があるのが崇福寺。特に中国で縁起がいいとされる意匠などが境内の随所にちりばめられ、とてもおめでたいものに囲まれているのだ。たとえば第一峰門へ向かう石段の脇に置かれた袖石に刻まれた桃は、三千年に一度実をつけ食べると寿命を伸ばす生命の果実その裏には出世魚として尊重される鯉の滝登りが彫られている。

第一峰門の軒下に描かれた雲(瑞雲/ずいうん)などの吉祥文様もそうだし、赤い門扉に描かれているコウモリと牡丹の花もそうだ。まだまだほかにもいっぱい、福々しい縁起物が溢れているので注意深く見学しよう。

国宝:崇福寺第一峰門
国宝:崇福寺第一峰門

コウモリと牡丹の花。いずれも中国の吉祥文様
コウモリと牡丹の花。いずれも中国の吉祥文様


今も語り継がれる韋駄天伝説

護法堂には面白い伝説が残されている。関帝像前に食べ物を供えるとよくねずみに食べられるので、ある日即非和尚は関帝像をせめて右の頬を打つと頬の部分が剥げてしまった。だが翌朝見ると韋駄天の剣にねずみが刺し抜かれていて、まるで関帝の命令で韋駄天がねずみ退治をしたようだったという。和尚もこれには驚き、修理をさせたが剥げた部分にいくら漆を塗っても上手くいかず、今もその跡が残っているというのだ。

暗くて分かりづらいが、確かに関帝像の右頬に白い傷跡が……。韋駄天へ目を移すと、何ごともなかったように穏やかな表情で立っている。現代でも足が速い人のことを韋駄天というが、この護法堂の中を駆け回りねずみを素早く退治するのはやはり韋駄天にしかできなかったかも。

関帝像の右頬と韋駄天の澄まし顔に注目!
関帝像の右頬と韋駄天の澄まし顔に注目!


ここだけの話 世にも珍しい内臓を持つ仏像

護法堂の前に位置するのが、崇福寺の本堂である大雄宝殿。正保3年(1646)に唐商何高材(がこうざい)の寄進によって創建された長崎市に現存する最古の建物で、これも国宝。ここは初め1階建てで、元和元年(1681)頃2階建てに重層化された。そこで面白いのが1階は黄檗様、2階は和様だということ。それが何の違和感なく調和しているのだ。

さて、大雄とは釈迦如来のことを指し、この中に本尊である釈迦如来坐像が安置されているので大雄宝殿という。この本尊にはなんと!“内臓”がある。昭和10年頃の仏像修理の際内部から銀製の五臓、布製の六腑などが発見されたのだ。京都清涼寺の国宝・釈迦如来立像には絹製の五臓などがあるのが、金属の五臓があるのはこの釈迦如来が唯一。目にすることができないのは残念!

銀製と布製の内臓を持つ釈迦如来坐像
銀製と布製の内臓を持つ釈迦如来坐像




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